「鬼太郎が見た玉砕」キャスト&スタッフ

作 :西岡琢也(水木しげる「総員玉砕せよ」より)
演出:柳川 強
音楽:大友良英

出演:
 香川照之(水木しげる、丸山二等兵)
 田畑智子(布枝夫人)
 塩見三省(本田軍曹)
 木村彰吾(田所支隊長)
 嶋田久作(石山軍医)
 石橋蓮司(中隊長)
 榎木孝明(木戸参謀)
 北村有起哉
 ほか

アニメ(声):
 野沢雅子(鬼太郎)
 田の中 勇(目玉おやじ)
 大塚周夫(ねずみ男)





「鬼太郎が見た玉砕」


 「総員玉砕せよ! 聖ジョージ岬・哀歌」をNHK総合テレビで実写ドラマ化。

NHK総合テレビで2007年8月12日(21:00〜22:30)に放送。
同2007年10月21日(16:00〜17:30)再放送。
 妖怪漫画家・水木しげるさんは青年時代、二等兵としてラバウル戦線にいた。昭和40年代、「ゲゲゲの鬼太郎」で脚光をあびるが、 心の奥底では、目の前で死んでいった戦友たちの無念をいつか漫画化したいと思っていた。
そんな戦争に対する水木さんの怒りを結実させた作品が、昭和48年夏に発表した初の自伝戦記漫画「総員玉砕せよ」。

ドラマでは、自身の戦争体験を漫画化しようと葛藤する昭和40年代の水木しげる(香川照之)の姿と、「総員玉砕せよ」中の 日々を交差させながら描いていく。
おなじみ「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターもアニメ合成で登場。

2007年12月21日、第62回文化庁芸術祭・テレビ部門・ドラマの部・優秀賞受賞。
2008年7月16日、ポニーキャニオンよりDVD化。


番組制作記より〜
「水木しげるさんが、二等兵として戦ったニューギニア。ドラマを描く上で、このニューギニアの風景は欠かせない。
私たちが、ニューギニアに旅立ったのは、5月26日。
普通、ドラマのロケといえば30人以上の大所帯であるのが普通だが、今回は海外ロケという事もあり、少人数。
出演者、香川照之さん、北村有起哉さん、建蔵さんの3人。スタッフは、制作・演出3人、技術5人、美術3人。
計14人が、成田空港の第二ターミナルEカウンターで待ち合わせ、21時発のニューギニア航空で一路パプアニューギニアに向かった…。

撮影初日は無事終了。スタッフ・キャスト一同、ニューギニアロケは順調に推移していくかに思えた。 ところがどっこい、後に“ニューギニア三大事件”翌日以降発生する…。

“効果マン遭難事件”というのが、まず第一の事件。
音響効果担当のUさんは、ニューギニア現地の音を拾う為マイク片手にジャングルの奥地に入りました。 そこで、ブッシュナイフを持った現地の男性(上半身裸)に襲われたのです!
現地語(=ビジン語)でまくしたてる現地人。実は襲った訳ではなく、通訳の人が要約するに「俺の土地に勝手に入るとは何事だ!」と 怒っていたのでした。
通訳の人を介し「自分たちは怪しい人間ではない」という事を説明をして、事なきを得たUさん。

第二の事件、それは“出るはずのないワニが出た!?”事件です。
香川さん演ずる丸山二等兵が、ボートのような箱に乗って川を渡るというシーン。 このシーンは、なかなか国内に熱帯の雰囲気を醸し出す川がなかったので、現地ニューギニアで撮影しました。
ニューギニアの川では、大概の所でワニが出没するというので、現地の人に聞いて、ワニがいない川をロケ地に選びました。
撮影では、ボートが川の急な流れに流されないよう、スタッフが川の中に入りカメラに映らない所に隠れ、ボートを押さえ、 撮影を敢行しました。
無事に撮影が終わったその夜、現地スタッフが「あそこでプクプク出たらしいよ」と事もなげに言うのです。
プクプクとはワニの事です…。「え…、本当かよ・・」スタッフ一同、少し青くなりました。 川に入って船を押さえていたスタッフは特に…。

“第三の事件”これはパプアでの最大の事件で、別名“殺人椰子の実落下事件”と呼ばれています。
ある日の撮影で、カメラマンのMさんの腕をかすって、椰子の実が落下したのです。これは自然の摂理ゆえ、 ずっと頭上を見続けていない限り、誰も防ぐ事は出来ません。
想像してみて下さい。もし、Mさんの頭上に椰子の実が落下していたら…また、もしカメラの上に椰子の実が落下していたら…
いずれにしてもニューギニアロケは中止。場合によっては、ドラマの撮影も中止になっていたかも知れません…。
しかし、運がいい事に、Mさんの肘をかすっただけで済んだのです。(詳しくは、主役の香川照之さんが『キネマ旬報』のエッセイに 書いています)

水木しげるさんは、この「総員玉砕せよ!」は、“何か得体の知れない力”が自分に働いて描けた、とおっしゃってます。
そして、私達のニューギニアロケも、“何か姿の見えない何者か”に守られて無事終了したような気がしてなりません。

さてさて、私達ロケ隊は無事6月2日帰国。
(製作日誌ブログ・番組ディレクター投稿分より抜粋)








□鬼太郎が見た玉砕
〜水木しげるの戦争〜
 価格: \3,990
 販売: ポニーキャニオン
 2008.07/16
 ID: PCBE-52980



[外部リンク] 「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争〜」 番組オフィシャルサイト
[外部リンク] 「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争〜」 DVDオフィシャルサイト



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