[携帯用]

『この物語はフィクションです』かよ。
 Vol.SP1 「 Jelly Fish 」

 人には色々悩みがある。
俺は他人の悩みを、解消出来る程の人間では無い。
なのに…

おかんは『 どうしても、オシッコをチビッてしまう。特に●ンカーンを見ている時がひどい 』

笑い過ぎだ!泌尿器科に行け!

近所の大学生は『 ヤっていたら、自然にチ●ポの皮が戻ってしまう 』

泌尿器科!

同僚は『 チ●ポの皮が、輪ゴム100個位あるんです 』

お前も泌尿器科!

後輩の女子社員は『 やっぱり、●ンコは指を入れてガーッと洗った方がいいんですか?』

君の場合は産婦人科!

先輩の男性社員は『 友達がパチンコで勝ったから、ソ●プ奢ってくれるって♪ 巨乳にあたるかな? 』

ソ●プの受付に聞け!

後輩の男子社員は『 AVはどうしても熟女系と、くの一系ばっかになってしまうんスよ!』

え?何で?

と、この様に、俺なんかに聞かないで、それぞれ専門分野に聞けば解決するのだ。

それに比べ、俺の悩みは深刻だ。
今まで愛用していたMacが壊れ、新しいのを購入したいが、限定フイギュアが続々と発売され、なかなか資金が貯まらない。
この悩みは、誰に相談しても解決しない。
悩みの深刻度とは、相談して解決出来る相手がいるか、どうかでも測ることができると思う。
ただ、逃避的な解決という案もある。
『自分は、こんなちっぽけな事で悩んでいたのか!』と思う事だ。

年下の女友達に、一回りも年が離れた45歳のバツイチ、3人の子持ちの彼氏が出来た。
かなりラブラブで休みの日は、おセックスに励み、翌日は『股間が痛痒い』と股にアイスノンを挟んでいた程、お盛んだった。
先日、その彼氏と一緒に食事をする事になった。
『ちょっとハゲているけど、笑わないでね』と、前もって釘を刺されていた。
ちょっとハゲ、そんなもんで笑ったりする程、社会常識に欠けた人間ではないぞ、俺は!
さて、当日−。
ちょっとハゲた彼氏はキャップを被り、チェックのシャツにジーンズを着て現れた。
彼女に合わせて、精一杯の若作りをしたんだろうが、悲しいかな、アメリカの木こりみたいになってた。

すき焼きとしゃぶしゃぶを食った。
酒と湯気で暑くなったのか、彼氏はキャップをとった。

………………!!!

ぎゃははは!
ちょっとどころじゃねー!ハンパね〜!
超ハゲていた!
サイドに産毛程度の毛があるくらいだ!
後ろから見ると、エチゼンクラゲみたいになってる!
俺は、不覚にも笑ってしまった…。
普段の俺は、こんな失礼な人間ではない。
ハゲてる人の頭は、決して見ない程の常識人間だ。
だが、今回は予想外のハゲ散らかしぶりに、モラルの壁が崩れてしまった。
絶倫のエチゼンクラゲは、なんか言っていたが、忘れた!きれーさっぱり、忘れた!
ってか、聞いてなかった!
脳内で、絶倫のエチゼンクラゲ、絶倫のエチゼンクラゲと思うと、超笑えた!ごめんね、絶倫のエチゼンクラゲ!


この時、Mac貯金が貯まらない事でクヨクヨしていた僕ちゃんは何て、ちっぽけな人間なんだろう!って思った。

悩みが解消された俺は、トレスポのラストシーンのユアン・マクレガーの様な、爽快な笑顔で家に帰ったら、速攻、女友達から着信があった。
『あんた、笑わないって約束したやろ!』
相当、お怒りの様子。だが、俺にも言い分がある!大ありだ!
『お前、ちょっとしかハゲてないって言ったくせに! ツルピカハゲ丸君だったじゃねーか!こっちにも心の準備ってモンがあるわ〜っ!』ケンカは続いた。
女友達が怒れば怒る程、絶倫のエチゼンクラゲが傷付く事を、彼女は気付いていない…。



2009.03/14更新
[ゲタ吉翼賛会 へ戻る]