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田中ゲタ吉翼賛会(仮)
〜今回の名言〜
『 文学的にいえばイバリじゃねぇか 』
水木ファン界のテロリスト
Vol.14 「 ロックフェス2008 」
木枯らしが吹きすさぶ昨今、俺はまだまだダッツを食べ続ける。
指がかじかんで辛いが、俺はダッツを食べ続ける。
なぜなら、そこにダッツがあるからだ。
いや、たとえ無くても買いに行って食べ続ける。
木枯らしは、そんな俺を責めるように吹き続ける。
風を切る音が、おセンチだ。
さて、おセンチと言えばハーモニカの音だ。
…無理矢理感は否めないものの、本題に繋がって、ホッとしている。
大体、木枯らしの吹く場所でダッツは食べない。
いつも、ぬくぬくした所でガッツリ食っている。
さて、ハーモニカだが、以前骨折で入院していた(人間用の)病院に、入院患者が集うホールがあった。
いつも寝るか、マンガを読んでるか、ダッツを食べているかしかしてない俺を見かねてか、同室のおぢさんが
『 面白い人がいるから 』
と誘ってくれたので行く事にした。
ホールでは、何組かが将棋をしていて、あとは雑談をしている人達が数名いた。
そこへ、パンチョっぽい男性がやって来た。
途端にホール中の人がパンチョに注目し、笑顔で挨拶をする。
社交辞令では無い、心からの笑顔の挨拶だ。
パンチョは優しそうな、ちっちゃいおっさんだが、頭髪が本体に馴染んでいない印象を受けた。
パンチョがソファーに座ると、みんな一斉に、それまでしていた将棋や、雑談を止めパンチョを囲んだ。
『 面白い人って、この人なのか? 別に普通そうだが…。』
平凡な感じの人だ。しいていえば、頭髪の馴染み具合が非平凡か…。
俺がそんな事を考えている内に、みんなは口々に
『 ハーモニカ吹いて!』
とパンチョにリクエストし出した。
俺は一瞬、刑務所生活のドキュメンタリー番組を思い出した。
パンチョは恥ずかしそうに
『 じゃあ… 』
とポケットからハーモニカを取り出し、吹き始めた。
昭和感漂う曲だった。
普通だ…。 何が面白いんだ?
周りの人達も、ハーモニカ演奏が好きそうには思えなかった。
つまらん…。部屋でダッツ食べたい…。
窓の外をぼんやりと眺めながら思った瞬間、ギャラリーから歓声があがった!
何が起こったんだ?
慌てて顔を上げ、パンチョに目をやると、テンションがあがったパンチョは、ハーモニカを吹きながら、顔を激しく左右に移動させる。
すると、顔を向けた方向とは反対に、頭に乗せたヅラがズレるのだった。
みんな、コレを楽しみにしていたのだ。
ヤラセではない、リアルなヅラのトラブル。 しかも本人は全く気付いていない。
そんなミラクルが現実に起きている。
ホールは興奮のるつぼだった。
ハーモニカは、おセンチじゃない!
ハーモニカはロックだ!
稀代の天才プレイヤー、パンチョによって、ハーモニカは人を狂わせる熱い楽器になったのだ!
来て良かった!
さっきまでの気持ちは吹っ飛んだ!
本当に来て良かった!
俺は心から思いながら爆笑していた。
パンチョはファンの思いに応えるかの様に、更に激しくハーモニカを吹く!
ヅラはパンチョの熱いハートに感応したかの様に、更に激しくズレる!
ここは今、フジロックより熱い!
そう感じた。
ハーモニカ演奏を熱狂の中で終えた、パンチョの笑顔は上気し、満足げだった。
ヅラは…。
ヅラは元に戻っていた。
これもまた、ミラクルなのか、超絶テクなのか。
ライブの興奮冷めやらぬまま、みんなは病院の早い晩御飯の為に自室に戻った。
晩飯を食べなか゛ら、俺は誘ってくれた同室のおぢさんに礼を言い、明日からもライブに行くと言った。
おぢさんは
『 シャバには、面白い奴がおるなぁ 』
と嬉しそうに、漬け物をかじっていた。
水木ファン界のテロリスト
PHOTO / さと
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2009.03/22更新
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